サントリーは大阪工場に55億円を投じ、ジンの生産能力を2倍に増強する計画を発表しました。ジンはウイスキーよりも価格が安く、食事に合うとして人気が高まっており、2030年までに国内の売り上げを昨年の2・1倍の345億円に引き上げる目標を掲げています。
大阪工場の更新と生産能力向上
大阪工場はサントリーの最も古い工場の一つであり、現在はスピリッツやリキュール、ウイスキーなどを生産しています。今回の投資では、施設の建て替えや蒸留釜4基の更新などが予定されており、生産能力の増強と品質向上を図るとしています。
ジン市場の拡大とサントリーの取り組み
ジンは国内で需要が伸びており、サントリーは2017年から高価格帯の「ROKU<六>」を売り出し、市場開拓を進めてきました。2023年には国内のジン市場が前年比で約3倍の211億円に拡大しましたが、国内市場はまだ開拓の余地があります。サントリーは昨年12月に主力商品の「翠(すい)ジンソーダ缶」を刷新し、さらなる市場拡大に向けて努力しています。
サントリーの展望
サントリーは、今後もジン市場の成長を見込み、さまざまな取り組みを行っていく予定です。これには、風味付けに桜の花や葉を使った数量限定品の販売なども含まれています。塚原大輔執行役員は戦略説明会で「ジン市場はさらに伸びていくと確信している」と述べています。