2024年1月以降、埼玉県では行政手続きが「原則キャッシュレス化」され、運転免許証更新の手数料も現金での支払いが不可能に。しかし、この施策に対し県内からは高齢者への影響や、情報不足による不便さに対する戸惑いの声が上がっている。
免許センターでの手続きを終えた人々は「高齢者が窓口で苦労してた」「更新ハガキに『現金不可』の記載なくて不親切」と不満を述べている。
現金の不可という異例の措置
埼玉県は2023年12月末で約500の行政手続きにおいて収入証紙を廃止し、キャッシュレスのみの取り扱いに移行。他の自治体でもデジタル化が進む中、埼玉県は現金の取り扱いを原則として拒否する異例の措置をとりました。現金しかお持ちでない方には、金融機関やコンビニでの払い込みを促し、再び窓口に足を運ぶ場合もあるとのこと。
キャッシュレス化の波、他の自治体でも広がる
埼玉県だけでなく、東京都や広島県、大阪府などでも収入証紙を廃止し、現金での納付に切り替える自治体が増えています。埼玉県のDX化施策として進められたキャッシュレス化は、2023年10月から本格的に導入され、キャッシュレス端末の整備も進んでいます。ただし、一部の利用者からは窓口でのチャージができない、クレジットカードのJCBが使用できないといった指摘もあり、改善の余地があるようです。
DX推進の一環として、利用者への周知が必要
埼玉県の担当者は、「利用者の7～8割はキャッシュレスで対応していただいています。制度は始まったばかりなので、周知が必要だと考えています」と語ります。窓口での手続きが完結しない手続きもあるため、電子申請への移行段階としての措置と説明しています。現金不可の施策は、免許更新などの手続きをスムーズにし、混雑の緩和や時間の短縮を図る一環となる予定です。
